第八回月刊ローカルデザインネットワーク放送後記「稲岡麻琴」






こんにちは。NPO法人ローカルデザインネットワーク(以下LDN)の稲岡麻琴です。LDNのメンバーになったのは2年前ですが、LDNが拠点としているシェアキッチン「ダイロクキッチン」とは5年前のオープン当初から縁があり、今ではダイロクキッチンの管理・運営を担当しています。3月の「月刊LDN#8」では、「ゆるやかに人がつながる場を求めて」というテーマで、ダイロクキッチンと関わるようになった経緯から、話をさせていただきました。




東伊豆のお隣・伊東市出身のわたしが、東京の短大に進学~都内のアパレルメーカーに4年間勤務したのち、結婚を機に東伊豆に来たのは20年前のことになります。嫁ぎ先は38代続く神社です。家業の手伝いをしながら、現在高校2年生と小学6年生の子どもたちの母として過ごしています。子育てをする中で、「子どもたちが大人になった時、家を継ぐのに戻ってきた時、この町はどんな風になっているのだろう…」「過疎化の進むこの地域で、どうすれば明るい未来を思い描くことができるだろう…」と、漠然と思うようになりました。





そして、次第に地域コミュニティについて考えるようになり、近くで開催されていた子育て対話会や傾聴などの学びの場に参加します。そこでお世話になった方から、「自分が変われば周りも変わる。」「自分の居場所は自分で作ってゆける(自ら選択する)。」と背中を押され、

2016年の春に、地域の人たちと写真サークル「ひがしいず日和写真部」を立ち上げ、観光目線ではなく文化や風習・暮らしの中から地域の魅力の再発見をしようと、主にSNSでの発信を始めました。






ちょうど同じころ、LDNが運営するダイロクキッチンがオープン。「ぜひこの場所で写真展を!」と、とんとん拍子で話が進みます。もともと地元出身の人、移住してきた人、東伊豆に遊びに来た人…様々な立場の人たちが出会い、一緒に過ごすことのできるダイロクキッチンにすっかり魅了されてしまい…その後もさまざまな出来事に巻き込まれてゆき、ついにはLDNのメンバーの一員として、多忙な前管理人・荒武さんからダイロクキッチンの管理を引き継ぐことになりました。





それからは、地域にありそうでなかった、「横のつながり」「多世代交流」の場を作るべく、地域の方々のお力を借りながら、さまざまな企画事を開催しました。「シェアキッチン」としての機能を活かした、地域の伝統食文化を教えてもらうイベントや、一つのテーブルを囲みながら団らんが生まれるトークイベントなどは、ダイロクキッチンならではの風景です。




また、ダイロクキッチンを運営するLDNのメンバーは、現地の2名以外は主に東京で活動をしているパラレルキャリアの集団。「都市とローカルを結ぶ」「2拠点」といった、東伊豆に外からの流れを生み出せることが強みです。「外の人とまちの人がつながれる場所」「都会のエッセンスに触れられる場所」として、地域にはないおもしろさ・わくわくを体感できる場に、ダイロクキッチンを進化させてゆけたらと思っています。




この春5周年を迎えたダイロクキッチン。昨年から続くコロナ禍で、大人数で食事を共にするような集まりはなかなかできない状況ではありますが、無理なくやれること、小さな新しいことを細々とでも続けてきた結果か、ゆるやかながらも新しい流れが生まれつつあります。若い世代によるチャレンジショップもスタートし、久しぶりにダイロクキッチンの灯りが通りを照らしています。







ゆるやかに人がつながることで、心地よい距離感で長く続くコミュニティになるような気がします。「こどもたちのために。大人たちのためにも。まちの暮らしが楽しくなるような場所があったらいいな…」と思い描き関わり続けていたら、自然とそんな場所になっていた…というお話です。

まだまだ課題もたくさんですが、ほんの小さな1歩でも、まちが明るくなっていくためのアクションを今後も続けていきたいと思います。

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